貸おしぼりの衛生基準|環指第157号と管理手順【2026年版】
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貸おしぼりの衛生基準|環指第157号と管理手順【2026年版】

2026年8月11日29分で読める

貸おしぼりは、昭和57年11月16日環指第157号の指導基準に沿い、回収・選別・洗濯消毒・仕上げ確認・配送を一連で管理するのが基本です。通知は処理条件だけでなく、少なくとも4日以内の回収、仕上げ時の確認、配送までの保管、製品の衛生基準も示しています。条件を工場SOPへ落とし込み、工場内の処理記録と顧客別の数量記録を区別することが実務の要点です。

貸おしぼりの衛生基準とは、貸与・回収・洗濯・再貸与を反復する事業者が、環指第157号の指導基準に沿って処理・保管・製品状態を管理するための基準である。本記事では、通知に示された確定条件と、自社運用として残す記録、リネンサプライHUBが扱う数量管理の境界を供給事業者向けに整理します。

結論:貸おしぼりは回収から配送まで通知に沿って管理する

環指第157号に沿った回収・選別・処理・仕上げ・保管・製品基準の全体早見表
環指第157号に沿った回収・選別・処理・仕上げ・保管・製品基準の全体早見表

管理の起点は、貸与したおしぼりを少なくとも4日以内に回収し、汚れの程度が著しいもの等と、それ以外のものを分別することです。その後は区分に応じた洗濯・消毒を行い、清潔な手指で処理状態を確認します。不適合品は再処理または廃棄し、適合品は速やかに配送できなければ4℃以下で保管します。

管理場面環指第157号の要点実務上の確認先
回収少なくとも4日以内に回収して処理契約サイクルと実回収日
選別著しい汚れ品等とそれ以外を分別工場SOPと区分記録
通常品塩素法または熱・蒸気法工場の工程記録
著しい汚れ品重複洗浄または酵素前処理工場の工程記録
仕上げ清潔な手指で確認し、不適合品を再処理または廃棄検品・処置記録
器具・容器塩素剤または界面活性剤等で清拭するなど適宜消毒工場SOP
配送・保管速やかに配送し、できない場合は4℃以下で保管保管・出庫記録
製品官能と細菌の基準を確認検査記録

回収日、処理区分、処置数量などの記録項目は、通知本文が一律に定めた記録義務ではありません。通知の条件を再確認できるようにする自社運用例として設計し、法定様式のように扱わないことが大切です。事業全体での位置づけはリネンサプライ業の仕組み・法規制と業務の全体像に委ね、ここでは貸おしぼり固有の管理に絞ります。

環指第157号の位置づけと製品の衛生基準

クリーニング業法・環指第157号・自社SOPの役割と適用範囲を分けた関係図
クリーニング業法・環指第157号・自社SOPの役割と適用範囲を分けた関係図

環指第157号は貸おしぼり固有の処理と衛生基準を示す通知であり、法律そのものではありません。クリーニング業法、同通知、自社SOPの役割を分け、通知の確定値と事業者が追加する運用項目を混同せずに参照します。

環指第157号は貸おしぼり業者への指導基準である

厚生労働省「貸おしぼりの衛生確保について」は、昭和57年11月16日付の環指第157号として示された厚生省環境衛生局長通知です。別添の「おしぼりの衛生的処理等に関する指導基準」は、おしぼりを貸与し、使用済み後に回収・洗濯して再貸与することを反復するクリーニング業者を対象とします。法律そのものではなく、貸おしぼり業者への指導基準という位置づけです。

通知は、貸与・回収・洗濯・再貸与を反復する営業がクリーニング業法の定義に含まれることを前提にしています。一方、JLSAの任意認定基準や自社SOPは発行主体と適用範囲が別です。全体の関係はリネンサプライの衛生基準とJLSA認定制度で確認し、本記事ではJLSAの面積単位による基準値を環指第157号の「1枚当たり」の基準へ置き換えません。

製品基準は変色・異臭・大腸菌群・黄色ブドウ球菌・一般細菌で確認する

製品として貸与するおしぼりは、変色および異臭がなく、大腸菌群と黄色ブドウ球菌が検出されないことが基準です。一般細菌数については、1枚当たり10万個を超えないことが「望ましい」と示されています。一般細菌だけに付された表現の強さを変えず、他の3項目と同じ断定へ強めないようにします。

確認項目環指第157号の製品衛生基準
変色・異臭変色および異臭がないこと
大腸菌群検出されないこと
黄色ブドウ球菌検出されないこと
一般細菌数1枚当たり10万個を超えないことが望ましい

官能検査では、単に臭いの有無を見るのではなく、不潔な変色と塩素臭以外の不快な臭気を確認します。細菌検査は通知所定の試料調整と培養方法で区別して行います。通知本文には検査頻度の指定がないため、月1回などの頻度を通知上の義務として付け加えません。

回収・選別・洗濯消毒・配送を行う3ステップ

通常品の塩素法・熱蒸気法と著しい汚れ品の重複洗浄・酵素前処理を比べた工程図
通常品の塩素法・熱蒸気法と著しい汚れ品の重複洗浄・酵素前処理を比べた工程図

処理方法は、通常品と汚れの程度が著しいもの等を先に分けて選びます。4方法はいずれも洗濯機の最大負荷量を超えないことが共通条件です。仕上げ時の検品はリネン検品基準チェックリストも参照しながら、おしぼり固有の通知条件を優先します。

対象・方法前処理・消毒本洗すすぎ・塩素消毒
通常品の塩素法本洗前の指定なし適量の洗剤、60℃以上で10分以上、脱水清浄な水で4回以上、各回3分以上、毎回脱水。2回目以降に塩素剤を加え、遊離塩素250ppm以上
通常品の熱・蒸気法80℃以上の熱湯に10分以上浸す、または100℃以上の蒸気に10分以上触れさせる適量の洗剤、60℃以上で10分以上、脱水清浄な水で4回以上、各回3分以上、毎回脱水
著しい汚れ品の重複洗浄本洗前の指定なし適量の洗剤、60℃以上で15分以上、脱水後に同じ本洗を反復通常品の塩素法と同じすすぎ・塩素消毒
著しい汚れ品の酵素前処理たん白分解酵素配合洗剤を加えた60℃以上の温湯に40分以上浸し、脱水通常品の塩素法と同じ本洗通常品の塩素法と同じすすぎ・塩素消毒

通常品の塩素法は、4回以上の各すすぎを3分以上行って毎回脱水し、2回目以降のすすぎで遊離塩素250ppm以上となるようにします。著しい汚れ品の重複洗浄と酵素前処理も、最終的にこのすすぎ・消毒条件へ接続します。また、漂白効果を高めるため、適量の次亜塩素酸ナトリウム等を本洗時または前処理時に加えることは差し支えないとされており、必須工程とは分けて読みます。

ステップ1:4日以内に回収し汚れの程度で分別する

貸与したおしぼりを4日以内に回収し、汚れの程度が著しいものとそれ以外を分け、回収日と数量を記録します。通知の表現は「少なくとも4日以内に回収して処理する」であり、顧客ごとの契約サイクルもこの期限内に収まるよう確認します。

回収日、顧客、品目、予定数、実回収数は、期限超過と数量差異を後から確かめるための自社運用上の記録例です。通知所定の記録項目や全国共通様式ではないため、自社の契約・集配運用に合わせて定義します。

ステップ2:通常品と著しい汚れ品を所定の方法で処理する

環指第157号に示された通常品または著しい汚れ品の処理方法を選び、温度、時間、すすぎ、塩素濃度等を工場の工程記録へ残します。これらの工程記録は処理条件を自社で再確認するための例であり、通知が所定様式への記載を義務づけたものではありません。

通常品は塩素法か熱・蒸気法、著しい汚れ品は重複洗浄か酵素前処理を選びます。名称だけを記録して終えず、選んだ方法の温度、時間、すすぎ回数、塩素添加の段階を工場SOPと対応させると、仕上げ確認時に条件をたどれます。

ステップ3:清潔な手指で仕上げ確認し、器具・容器を消毒して配送する

清潔な手指で処理状態を確認し、不適合品は再処理または廃棄します。機械器具・運搬容器は適宜消毒し、適合品は速やかに配送します。遅れる場合は4℃以下で保管します。

機械器具と製品を運搬する容器等は、塩素剤または界面活性剤等の水溶液を用いて清拭するなど、適宜消毒します。仕上げ、包装、保管、出庫の担当が変わる場合も、適合確認前の品と配送可能な製品を混在させない運用が必要です。

官能検査・細菌検査と不適合品の処置を記録する

官能検査と3種類の細菌検査から再処理・廃棄へ分岐する製品基準と是正フロー
官能検査と3種類の細菌検査から再処理・廃棄へ分岐する製品基準と是正フロー

厚生労働省の環指第157号に示された製品基準は、官能検査と細菌検査に分けて確認します。検査法ごとに検体量、培地、温度、時間が異なるため、工場の検査手順では方法を混ぜず、結果と不適合時の処置をつなぎます。

官能は変色・異臭、細菌は抽出・培養で区別して確認する

官能検査では検体を広げ、不潔な変色と塩素臭以外の不快な臭気の有無を調べます。細菌検査の試料は、検体1枚と滅菌生理食塩水100mLを使い、ストマッカー法または手振法で3分間程度処理して抽出液を得ます。以下はいずれも厚生労働省の通知に示された検査法です。

検査通知に示された主な方法
一般細菌出典:環指第157号。試料1mLを4~5段階まで10倍段階希釈し、標準寒天培地で37℃・約48時間培養して集落を数える
大腸菌群試料1mLずつを2本のBGLB発酵管で37℃・48時間まで観察し、ガス発生時はEMB平板培地で37℃・24時間分離培養して確認する
黄色ブドウ球菌試料0.2mLずつを2枚の卵黄加マンニット食塩寒天平板培地へ塗抹し、37℃で48時間培養後、グラム染色とコアグラーゼ試験等で確認する

一般細菌は培養後の集落数から検体1枚当たりの細菌数を算定し、大腸菌群と黄色ブドウ球菌は所定の確認を経て陽性を判定します。通知本文には検査頻度の指定がないため、実施時期や担当者を設ける場合は自社SOPの運用条件として明示します。衛生検査とその判定は工場側の管理であり、リネンサプライHUBの対象ではありません。

不適合品は再処理または廃棄し、処置数量を残す

仕上げ時に処理が適正でないと判断したものは選別し、再処理または廃棄します。再処理数、廃棄候補数、処置理由、再確認結果、確認者、確認日時を残せば、処置前後の数量を追跡できます。これらは通知が列挙した記録義務ではなく、通知に沿った処置を確かめる自社運用上の記録例です。

廃棄候補は、責任者の承認前に在庫減として確定しません。再処理後に適合した数、再び不適合となった数、承認済みの廃棄数を工場記録で分け、製品検査の結果を顧客側の回収不足へ付け替えないようにします。

貸おしぼりの回収・納品・預け在庫を数量でつなぐ

環指第157号の工程要件と工場記録・リネンサプライHUBの対象内外を分けた数量管理図
環指第157号の工程要件と工場記録・リネンサプライHUBの対象内外を分けた数量管理図

工場工程の記録と、顧客接点の数量管理は役割を分けて接続します。リネンサプライHUBが扱うのは、顧客別の契約サイクル、回収・納品数、預け在庫、顧客回収差異、承認済み廃棄後の自社在庫調整です。選別、洗濯、消毒、衛生検査、再処理、廃棄承認そのものは工場SOPや工程記録で管理します。

管理対象主な記録先HUBの対象
顧客別の契約サイクル・実回収日契約マスタ・回収実績対象
回収数・納品数・顧客先残数現場入力・預け在庫対象
予定回収数と実回収数の差数量差異レポート対象
選別・洗濯・消毒・衛生検査工場SOP・工程記録対象外
再処理・廃棄候補・廃棄承認工場の処置・承認記録対象外
承認済み廃棄後の自社実在庫棚卸しの実数調整・差分記録対象

契約サイクルと回収日を顧客別に記録する

契約マスタには顧客別の回収サイクルを持ち、実回収日と照合して4日以内の回収を確認します。回収時は予定回収数と実回収数、納品時は実納品数を記録し、顧客先の残数をリネンサプライ預け在庫管理の完全ガイドに沿って更新します。

顧客、納品先、回収予定日、実回収日、品目、予定回収数、実回収数、実納品数は自社運用上の記録例です。環指第157号所定の記録義務とせず、契約サイクルの期限確認と数量残高の更新に必要な項目として扱います。

再処理・廃棄数量は工場記録に残し、承認済み廃棄を自社在庫へ反映する

再処理、廃棄候補、廃棄承認は工場記録に残し、リネンサプライHUBで洗濯・消毒工程や衛生検査を管理しません。責任者が廃棄を承認して現物が減った後に限り、承認済み廃棄数を自社在庫の棚卸しにおける実数調整・差分記録へ反映します。

再処理中の数量や承認前の廃棄候補を先に在庫から減らすと、後で適合した製品を戻す際に二重調整が生じます。工場側の処置完了と承認時点を境界にし、HUBへ渡すのは確定した在庫差分だけにします。

顧客回収差異と工場廃棄を分けて数量管理する

顧客の予定回収数と実回収数の差は、未回収や数え違いなど顧客接点で確認する数量差異です。一方、工場廃棄は回収後の検品・処置で発生する自社在庫の減少であり、発生場所と確認者が異なります。リネンの数量差異レポートと原因分解に沿って顧客回収差異を追い、承認済み廃棄と同じ差異欄で相殺しないようにします。

貸おしぼりを既存品目へ追加するときは、顧客別の契約サイクル、回収・納品数、預け在庫をリネンサプライHUBで一元化できます。工場工程や衛生検査を対象に含めず、顧客数量と承認後の自社在庫差分をつなぐ範囲を無料相談で整理できます。

まとめ

貸おしぼりは、少なくとも4日以内の回収、汚れ別の選別、区分に応じた洗濯・消毒、清潔な手指での仕上げ確認、器具・容器の適宜消毒、速やかな配送を一連で管理します。すぐ配送できない場合は4℃以下で保管し、製品は変色・異臭、大腸菌群、黄色ブドウ球菌、一般細菌を通知の表現どおり確認します。

工程条件と衛生検査は工場SOPで管理し、リネンサプライHUBは顧客別契約サイクル、回収・納品、預け在庫、顧客回収差異、承認済み廃棄後の棚卸し反映を扱います。記録項目は通知所定の義務ではなく、自社運用例として位置づけることが重要です。

よくある質問

環指第157号は法律ですか?

環指第157号は、昭和57年11月16日に示された厚生省環境衛生局長通知で、貸おしぼり業者に対する「おしぼりの衛生的処理等に関する指導基準」を含みます。法律そのものではありませんが、貸与・回収・洗濯・再貸与を反復する営業はクリーニング業法の定義に含まれます。

貸おしぼりは何日以内に回収しますか?

環指第157号の指導基準は、貸与したおしぼりを少なくとも4日以内に回収して処理するとしています。契約サイクルと実回収日を顧客別に記録し、期限超過を確認できるようにします。

貸おしぼりの製品衛生基準は何ですか?

環指第157号は、変色・異臭がないこと、大腸菌群が検出されないこと、黄色ブドウ球菌が検出されないこと、一般細菌数は1枚当たり10万個を超えないことが望ましいことを示しています。

塩素剤を使う通常品の処理条件は何ですか?

環指第157号は、60℃以上の温湯で10分以上本洗し、清浄な水で4回以上、各回3分以上すすいで毎回脱水し、すすぎの2回目以降に遊離塩素250ppm以上となるよう塩素剤を加える方法を示しています。

仕上げたおしぼりをすぐ配送できない場合はどうしますか?

環指第157号は、仕上げ済み製品を速やかに配送できない場合、4℃以下で保管するとしています。保管開始時刻、温度、出庫時刻は通知所定の記録項目ではありませんが、自社運用上の記録例として残すと逸脱確認に使えます。

リネンサプライHUBで洗濯温度や消毒工程を管理できますか?

リネンサプライHUBは洗濯・消毒・再処理・廃棄など工場内の工程・生産管理を対象にしていません。顧客別の契約サイクル、回収・納品数、預け在庫を管理し、顧客の予定回収数と実回収数の差は数量差異レポート、承認済みの廃棄数は自社在庫の実数調整・差分記録へ分ける部分が対象です。


貸おしぼりの数量管理を既存取引と一元化

リネンサプライHUBなら、顧客別の契約サイクル、回収・納品数、預け在庫、数量差異、承認済み廃棄後の自社在庫調整を分けて管理できます。1名あたり月額2,980円(6名以上・税込)から、初期費用30,000円(税込)でご利用いただけます。

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