クリーニング工場の熱中症対策|体制・手順・周知記録の作り方【2026年版】
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クリーニング工場の熱中症対策|体制・手順・周知記録の作り方【2026年版】

2026年9月20日20分で読める

クリーニング工場の熱中症対策|体制・手順・周知記録の作り方【2026年版】

クリーニング工場の熱中症対策は、洗濯場・仕上場と配送車内の環境・作業時間から場所ごとに対象作業を確認し、事業場ごとに報告体制と必要な措置の内容・手順をあらかじめ整備して作業者へ周知するのが要点です。工場や車内という場所の名称だけで対象・対象外を決めず、実際に作業する位置の実測値と予定作業時間を対応させます。

改正省令は2025年6月1日に施行され、新設された条文は労働安全衛生規則第612条の2です。この記事では、屋内の洗濯場・仕上場とリネンサプライ配送車内に範囲を絞り、対象確認、報告体制、必要な措置の内容・手順、周知・改訂を記録する方法を解説します。屋外現場や元請・下請の混在作業に関する一般解説には広げません。

結論:場所ごとに対象を判断し、事業場ごとに体制・手順を整備して周知する

大型洗濯機のある洗濯場で実測から報告体制・対応手順・周知へ進む全体図
大型洗濯機のある洗濯場で実測から報告体制・対応手順・周知へ進む全体図

熱中症対策記録は対象確認・体制・手順・周知を結ぶもの

記録は、場所ごとの測定と作業予定、対象確認の結果、事業場の報告体制、必要な措置の内容・手順、作業者への周知を一続きにします。測定記録だけ、連絡先一覧だけを置くのではなく、どの場所・作業を対象に、誰がどの版の手順を周知したかを追えるようにします。条件に当たらないと判断した場合も、その実測値と作業予定を残します。

同条に対応する体制や手順は、安全衛生管理の記録として製品外で管理します。リネンサプライHUBには、WBGT測定、労務・勤怠、健康情報、教育、シフト、車両・運行、緊急連絡網、対応手順の機能はありません。回収・納品実績や当日訪問先は、配送日時・顧客を確認する材料として参照する範囲です。

場所別判定・報告体制・対応周知の早見表

三点記録セットは、場所別の対象確認、事業場の体制・手順、周知・改訂を分けます。測定値や予定が変わった際に、どの手順を見直すべきか分かる構造にします。

記録区分主な記録項目確認の要点正本・管理先リネンサプライHUBとの境界
場所別確認事業場、場所、測定日時、WBGT又は気温、予定作業、予定時間、判定者場所の名称でなく実測と予定を照合する外部の安全衛生記録WBGT・気温測定、対象判定は対象外
報告体制報告先、代理者、連絡方法、適用事業場、確認日発見した者が報告できる体制を事業場ごとに定める外部の体制表緊急連絡網、通知は対象外
対応手順緊急連絡網、緊急搬送先の連絡先、必要な措置の内容・手順、担当実行順と連絡先を対応させる外部の対応手順書健康情報、対応手順、車両・運行は対象外
周知周知日、対象者、方法、資料版、実施者体制と手順の同じ版を周知する外部の周知記録教育、周知管理は対象外
改訂見直し理由、変更箇所、改訂日、改訂者、再周知環境や作業予定の変化を反映する外部の改訂履歴文書管理、シフト管理は対象外
配送参照当日訪問先、回収・納品日時、顧客車内作業の日時・訪問先確認に限る配送実績回収・納品実績を参照できる

体制表や手順書、周知記録の正本は外部の安全衛生管理先に置きます。HUBのカスタム項目や監査ログへ健康情報、緊急連絡先、測定記録を保管する前提にはせず、配送実績との境界を明確にします。

通達の解釈と実測から対象作業を判断する

大型乾燥機の前でWBGTまたは気温を実測し通達の解釈と照合する図
大型乾燥機の前でWBGTまたは気温を実測し通達の解釈と照合する図

通達が示すWBGT28度・気温31度を実測値と照合する

労働安全衛生規則第612条の2の対象作業について、厚生労働省の通達(基発0520第6号・令和7年5月20日)は、「暑熱な場所」を湿球黒球温度(WBGT)が28度以上又は気温が31度以上の場所と示しています。この数値は省令本文に記載された基準値ではなく、通達が示す解釈です。

原則として、洗濯場、乾燥機周辺、仕上場、積込場所、配送車内など、作業が行われる場所でWBGT又は気温を実測して判断します。同じ洗濯場でも設備の稼働や位置で環境は変わり得るため、工場全体の代表値だけで各作業を決めません。測定日時、場所、測定値、対象作業、判定者を記録し、場所の変更時は実際の作業位置で再確認します。

通達が示す継続1時間以上・1日4時間超を予定と照合する

同じ通達は、対象となる作業について、暑熱な場所で継続して1時間以上又は1日当たり4時間を超えて行われることが見込まれる作業と示しています。1時間以上、1日当たり4時間超という数値も、省令本文の数値ではなく通達が示す解釈です。実績が出た後だけでなく、対象日に見込まれる作業予定と場所の実測値を照合します。

予定作業は、開始・終了の見込み、同じ暑熱な場所での継続の有無、1日を通じた見込みを、場所ごとに確認します。通常工程だけでなく臨時作業も、実際の場所と予定時間で確認します。配送車内も車内という理由だけで対象・対象外にせず、その日の実際の環境と積込・待機を含む作業予定を安全衛生側で判断します。HUBの当日訪問先は日時・顧客の参照材料であり、作業時間やシフトを算出する機能ではありません。

報告体制と必要な措置の内容・手順を作成する

仕上げ用ロールアイロンの作業者が事業場の報告先へ連絡する体制図
仕上げ用ロールアイロンの作業者が事業場の報告先へ連絡する体制図

報告先・代理者・連絡方法を事業場ごとに決める

第612条の2では、熱中症の自覚症状がある作業者、または熱中症が生じた疑いのある作業者を発見した者が報告するための体制を、事業場ごとにあらかじめ整備します。体制表には、報告先、担当者が応答できない場合の代理者、連絡方法、対象となる事業場と場所、体制の確認日を記録します。

洗濯場と仕上場で同じ報告先を使う場合も、各場所の作業者が迷わず連絡できるかを確認します。配送中は工場外だから一律に除外せず、対象作業に当たるかを確認した上で、車内や訪問先から利用できる報告方法を安全衛生側で定めます。個人の健康状態や報告内容をHUBの顧客・配送メモへ入力せず、所定の安全衛生記録で扱います。

緊急連絡網・緊急搬送先・必要な措置の内容と手順を整える

事業場ごとに、緊急連絡網、緊急搬送先の連絡先、必要な措置の内容と手順をあらかじめ作成します。手順は、報告を受けた後に誰が何を確認し、どの連絡先へつなぎ、どの役割が次の対応を担うかを実行順に整理します。連絡先一覧と手順の版を対応させ、片方だけが古い状態にならないようにします。

具体的な医学的判断や搬送先は、この記事で一律に定めません。産業保健や安全衛生の担当者、関係機関の案内を踏まえて事業場ごとに整備します。リネンサプライHUBは緊急連絡網、健康情報、対応手順、教育、車両・運行を管理する製品ではありません。安全衛生側の正本を、配送コースや顧客マスタの情報で代用しないことが重要です。

作業者への周知と改訂履歴を残す

たたんだリネンの山がある仕上場で報告体制と対応手順を周知する図
たたんだリネンの山がある仕上場で報告体制と対応手順を周知する図

周知対象・日時・方法・資料の版を記録する

整備した報告体制と必要な措置の内容・手順は、対象作業に従事する者へ周知します。周知記録には、対象となる事業場・場所、周知対象者、周知日、方法、使用した体制表・手順書の版、実施者を残します。洗濯場、仕上場、配送車内で利用する連絡方法が違う場合は、対象者が自分の作業場所に対応する手順を確認できるようにします。

周知済みという結果だけでなく、どの版をどの範囲へ伝えたかを記録します。欠席者や変更後の対象者への扱いは事業場の手順に沿って確認し、実施前に完了扱いにしません。周知・教育管理はHUBの機能ではないため、外部の安全衛生記録を正本とします。製品へは周知対象者や健康情報を転記しません。

大型洗濯機と集配車の環境変化を実測し手順改訂と再周知へつなぐ図
大型洗濯機と集配車の環境変化を実測し手順改訂と再周知へつなぐ図

洗濯場・仕上場・配送車内の変化に応じて見直す

設備配置、作業場所、作業内容、作業予定、報告先、緊急連絡先に変化があれば、場所別確認と体制・手順を見直します。大型洗濯機や乾燥機の稼働条件が変わった場合も、以前の測定値を自動的に当てはめず、作業位置で再び実測します。配送車内も、訪問日時や環境、予定作業時間が変わるため、過去の判定だけで固定しません。

改訂時は、見直し理由、変更箇所、改訂日、改訂者、新旧の資料版、再周知の対象と実施日を記録します。集配車の日常点検記録車両衛生チェックリストは目的の異なる記録であり、熱中症の実測、体制、手順、周知を代替しません。安全衛生記録を車両管理や配送実績へ混在させず、参照が必要な日時だけを対応させます。

まとめ

改正省令は2025年6月1日に施行され、条文は労働安全衛生規則第612条の2です。WBGT28度以上又は気温31度以上、継続して1時間以上又は1日当たり4時間を超えるという数値は、省令本文ではなく厚生労働省通達が示す解釈です。洗濯場・仕上場・配送車内という場所の名称だけで決めず、作業場所の実測値と予定作業時間を照合します。

対象となる場合は、事業場ごとの報告体制、緊急連絡網、緊急搬送先の連絡先、必要な措置の内容・手順をあらかじめ整え、作業者へ周知して記録します。HUBでは回収・納品実績や当日訪問先を配送日時・顧客の参照に限り、安全衛生、労務、健康、教育、シフト、車両・運行の記録は外部で管理します。

よくある質問

屋内のクリーニング工場はすべて対象ですか?

業種や屋内という理由だけで一律に判断せず、原則として作業場所でWBGTまたは気温を実測し、予定作業時間と照合します。

配送車内の作業も対象ですか?

車内を一律に対象・対象外とせず、実際の環境と作業時間を確認します。

WBGT28度・気温31度は省令本文の基準ですか?

いいえ。第612条の2本文の数値ではなく、厚生労働省通達が対象となる暑熱な場所の解釈として示した値です。

周知記録に法定の保存期間がありますか?

公的資料で一律の保存年限は確認できません。周知日、対象者、方法、資料版、改訂日を社内ルールに沿って残します。


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